ブレンパワード 全台詞集 第08話「寄港地で」
2010年9月15日 ブレンパワード全台詞集脚本:面出明美 絵コンテ・演出:西森章 作画監督:津幡住明
比瑪
(ナレーション) 「ヒギンズさんも、カナンさんも、力があったのよ。だからブレンを呼び出せた。でもジョナサンの部隊が回収したプレートからリバイバルしたグランチャーは、怖かったぁ。あの動きがパイロットを殺めたらしいんだけど双子のブレンは生まれたばかりでもよくやってくれたわ」
副長 「誰が汽笛を鳴らせといった?」
ノヴィスクルー 「入港の挨拶はしなくっちゃならんでしょ!」
アノーア 「今の衝撃音は何です?」
副長 「あ、いや、橋が崩れただけです。本艦に異常ありません。しかし後部デッキ調査のため停船します」
アノーア 「停船?重要な会議があるんだぞ?」
副長 「はあ、なんせ橋下駄1枚落ちたようなので」
アノーア 「ゲイブリッジ指令をお待たせするわけにもいかない。ウェッジを用意してくれ」
副長 「御自身で操縦なさるので?」
アノーア 「パイロットがいなければな」
ノヴィスクルー 「キメリエスより通信です」
アノーア 「まわしてくれ」
レイト 「キメリエス浮上します」
アノーア 「ここでノヴィス・ノアの護衛を頼む。レイト艦長は私と会議に同行してもらう」
レイト 「はい。・・・あれ?」
アノーア 「何か?」
レイト 「アノーア艦長は髪を下ろされたほうがお似合いかと」
アノーア 「急ぎこちらに乗船したまえ!」
ユキオ 「何で大人は出てこないんだよ?」
アカリ 「メカの方で忙しいのよ」
ユキオ 「勇は何やってんだ!」
アカリ 「勇も!ちょっとは何か手伝ってもいいんじゃない!」
クマゾー 「手伝え!」
ユキオ 「働かない奴はご飯無いんだからな!」
勇 「お前たち比瑪にはそんな事言わないじゃないか」
アカリ 「比瑪姉ちゃんはちゃんと働いてるもん」
クマゾー 「姉ちゃん働いてる」
勇 「お前たちなあ!・・・あ?」
勇 「あらぁ、元気のいい事」
アカリ
クマゾー 「うわあああ!」
ユキオ 「・・・」
レイト 「ふうぅ、ほんと艦長さんはロングヘアのままがいい」
勇 「ノヴィス・ノアの専属潜水艦、キメリエスか」
比瑪 「みんなー、ご苦労さん!休憩の時間でーす!」
ユキオ 「休みだー」
アカリ
クマゾー 「おやつー」
直子 「勇もよかったら、いらっしゃい」
比瑪 「ちょっと!」
直子 「ふう・・・カナンさんというオルファン時代のお仲間が来てくれたというのに」
比瑪 「なんて態度なのよ、あれじゃあおばあさんが可哀相でしょ?」
勇 「お前には関係ないだろ」
比瑪 「そういう口の聞き方可愛くない!焼きもち焼き!」
勇 「何言ってんの!」
比瑪 「カナンさんは若いブレンパワードが手に入ったから調整に一生懸命なんでしょ!」
勇 「俺は施設の生徒じゃない、何でお前の・・・」
比瑪 「そういうあんたはクマゾー以下!カナンさんが自分のほう見てくれないんでイライラしてるんでしょう!」
勇 「何ぃ?」
比瑪 「これで黙らせなさいよっ!」
勇 「うぅ・・・そ、そんなクマゾー以下の事ができるか!」
比瑪 「オ・ル・ファ・ン・ぐ・み・が!」
カナン 「どうなの?君、コックピットの備品を付けさせてもらったけど違和感ないかしら?痛いとか、どこか引き攣るとか」
ラッセ 「顔色は良いみたいだぜ」
カナン 「そうですか」
ラッセ 「降ろせるか?」
カナン 「私を監視なさっているおつもりならもっと御上手になさったら?」
ラッセ 「そんなつもりはないさ、サンキュー!あんたはアンチボディのパイロットとしては先輩だからグランチャーとの違いを聞いてみたかったのさ」
カナン 「そう言う事で言えばこの双子のブレンはあなた達のブレンともかなり違うわね」
ラッセ 「どう違うの?」
カナン 「神経にサワサワくるのよねえ」
ラッセ 「サワサワですか」
カナン 「そ。だから慣れる為にここに居させてもらうわ」
ラッセ 「年下の恋人が居るからって事じゃなくて?」
カナン 「勇はそういう相手ではないでしょう!」
ラッセ 「すまない、手に手をとってオルファンを抜け出て来たってイメージがあって」
勇 「カナン!調整は終わったのか」
カナン 「大体ね、この子の機嫌も良いでしょ?」
比瑪 「そうみたいですよ」
デッキクルー 「来たぞー!」
レイト 「飛行甲板へ直行だ!」
カナン 「どなた?」
ラッセ 「キメリエスの艦長」
レイト 「バックだバック!ヒギンズ!ヒギンズじゃないか!」
ヒギンズ 「艦長!」
レイト 「ヒギンズ、久しぶりだなあ」
ヒギンズ 「はい!」
レイト 「これが君のブレンパワードか」
ヒギンズ 「はい!」
レイト 「凄いアンチボディだな」
ヒギンズ 「そうでしょ?」
レイト 「・・・はははっ」
ヒギンズ 「何です?」
レイト 「お前の強さを象徴してるみたいだ」
ヒギンズ 「そうですか」
レイト 「少し痩せたか?」
ヒギンズ 「あの子にパワーを吸い取られたみたいですけど、艦長がこうしていてくださればすぐよくなります」
ラッセ 「あらぁ、不味い」
カナン 「なぜ?」
ラッセ 「艦長さんのお出ましですよ」
アノーア 「レイト艦長!ヒギンズ・サス!現在ただいまその様な事は控えてもらう!」
勇 「ああだったんだ」
比瑪 「まあね」
レイト 「ヒギンズにエネルギーを分けていたのであります!」
アノーア 「今は貴様のエネルギーを消耗する時ではない。宇都宮比瑪はブレンパワードで護衛を頼む」
比瑪 「は、はい!」
勇 「俺は?」
アノーア 「伊佐未勇はいい」
勇 「その会議には偉い人たちも出席するんでしょ?そう言う人に話してやらなくちゃならないんですよオルファンの事、それにグランチャーの危険性は俺が一番よく知っています、話させてください!」
アノーア 「わかった同行を許可する。レイト艦長」
レイト 「自分はヒギンズに送ってもらいます!ヒギンズのブレンの性能も見ておきたいのであります!」
アノーア 「勝手にしろ!」
ヒギンズ 「いいよね?君!」
レイト 「頼む」
アノーア 「・・・まぁいいか」
ラッセ 「また追いかけていくなよ!あんたに出て行かれるとこっちも大変なんだ」
カナン 「今はこのブレンに恋をし始めているわ」
ラッセ 「そうしてくれ」
ラッセ 「どう?」
コモド 「御心配なく」
ラッセ 「オグンの御加護はあるんだな」
コモド 「私もついてるでしょ」
ゲイブリッジ 「日本政府の面だった関係者を集めるのに苦労したよ」
アノーア 「この政府や軍の上層部はオルファンがどんなに恐ろしいかわかっていないのですか?」
ゲイブリッジ 「ああ、風船ぐらいにしか思ってないな、彼らはオルファンが浮上した時には大津波を避けるためにノヴィス・ノアに乗っていたいだけなのだ」
会議出席者A 「これがブレンパワードか、子供がパイロットなのかね」
勇 「ん?」
会議出席者A 「メカニックマンではなく、ヘルパー、いや、トレーナーかな?」
レイト 「ブレンパワードは単なる兵器でもメカでもありません、彼等の様な子供のほうがいい反応をしてくれるんです」
会議出席者A 「会議の時にデータは見せてくれるんだろうな?」
桑原 「オーガニックエンジンの実用性はノヴィス・ノアによって実証されました、つまりオルファンがオーガニック・シップであるなら、ノヴィス・ノアは抑止力として有効であると考えられるのです」
会議出席者A 「どのように抑止できるんだ?」
桑原 「ノヴィス・ノアがオルファンのエネルギーを吸収することも可能であると・・・」
勇 「バカ言うな!」
比瑪 「勇!」
勇 「オルファンが溜めたエナジーは数万年分の生体エネルギーなんです」
会議出席者A 「子供が入ってくる所ではない!」
ゲイブリッジ 「彼は伊佐未研作、翠夫妻の御子息です」
勇 「オルファンには世界中からオーガニックエナジーの研修者のトップが集まっています」
会議出席者A 「リクレイマーの!一方的な見解を聞くつもりはない!」
会議出席者B 「リクレイマーの目的は人類の殲滅だと言うのだろう!」
勇 「これはリクレイマー達の問題じゃないんです!オルファンという異文化の遺跡の問題なんですよ、オルファンが宇宙に飛び立つ時に地球上のあらゆるエネルギーを吸収してしまうはずなんです。そのときどのようなが現象が起こるかという・・・」
会議出席者A 「そうなればどうなると言うんだ!」
勇 「生物は生きていけない、地球は死の惑星になります」
会議出席者B 「では、何故ブレンパワードはグランチャーと敵対する?同じアンチボディだろう?」
勇 「グランチャーはオルファンに敵対するものを排除します。けれどブレンパワードは地球で独自に学んだものを大切にしようとする習性がある、それを僕はノヴィス・ノアに来て理解しました」
アノーア 「自分たちの生みの親でもあるオルファンを裏切る事になってもですか?」
勇 「親だからって子供に同じ考えを押し付けることはできないでしょう!」
会議出席者B 「それがリクレイマーを裏切った理由かね?ユウ・イサミ」
勇 「あんた達には関係ない!」
ゲイブリッジ 「勇君は今はブレンパワードのパイロットとして我々に協力しています」
レイト 「ノヴィス・ノアの存在をブレンパワードは認めたのです。我々も彼の意見、感じ方には耳を傾けるべきではないでしょうか?」
勇 「こいつらも親父とお袋と同じだ!」
アノーア 「明日の帰艦の時間は分からないよ」
副長 「それはかまいません。このポイントで補給は受けられました」
アノーア 「日本政府と折り合いをつけるためのくだらない会議でも出ておかないと補給の問題があるしな」
副長 「どうなんです?」
アノーア 「オーガニック・エンジンを開発したドクターたちと会えた」
副長 「そりゃあ良かった」
アノーア 「では切るぞ」
副長 「はい」
アノーア 「オルファンとグランチャー、それに対するブレンパワードというのは子供が親や兄弟に歯向かう関係ともいうが、オーガニック・マテリアルといってもあれは金属に見える。
あぁ、生身のあたしはこの様だ・・・カーテン?」
(アイキャッチ)
比瑪 「やっぱりここにいたんだ!まだ怒ってるんじゃないかと思ってさ!」
勇 「いつも怒ってんのは、お前のほうじゃないか!・・・フン」
比瑪 「大人の言うことが全部汚いってわけじゃないわ。あの人達はあの人達でなんとかしようと思ってるのよ」
勇 だからってその手先みたいに動かされるのは嫌なんだよ。大体地球がこんなになったのはみんな人間のせいなんだぞ」
比瑪 「だから、みんな滅んじゃえばいいの?」
勇 「・・・フン!」
比瑪 「そんなこと思う人ブレンは受け入れてくれないわよ。この子達は私達を見捨ててないから協力してくれてるのよ」
勇 「人間てのはさ、大人になると信用できなくなるんだよ」
比瑪 「直子おばあちゃんくらいには優しくしてやったっていいじゃない?」
勇 「あのお袋を育てたのはばあちゃんなんだぞ!そういう責任も感じないでゲイブリッジさん、ゲイブリッジさんだ」
比瑪 「学生時代の恋人同士だったんだもの」
勇 「なんだよ!」
比瑪 「おばあちゃんのせいでお母さんが優しくしてくれなかったなんて事ないよ」
勇 「お前なんかにわかるもんか」
比瑪 「わかるよ!あたしには沢山お母さんが居たもの」
勇 「・・・沢山のお母さんが居たから解る?」
比瑪 「お父さんだって一杯ね。子供を育てようっていうお父さんやお母さん達、人それぞれ表現が違うのよ」
勇 「表現が間違ってたらおしまいだぜ?」
比瑪 「でも勇のお父さんとお母さんは勇を必要とした。親に必要とされたっていうのは良い事だよ」
勇 「とんでもない!研究の為にだ!これは親子の問題じゃない!世界の問題だ!」
比瑪 「そうか、愛されてるとかいう問題じゃないんだ」
勇 「当たり前でしょ、そういう認識があれば、ばあちゃんだって少しはやり様があるはずなのに、ゲイブリッジなんかと老いらくの恋なんだぜ」
比瑪 「どうしろってのさ」
勇 「オルファンに乗り込んでお袋を引っ叩くとかさぁ」
比瑪 「そんな事できるわけないじゃないの!」
勇 「そりゃあそうだ、年だもんな」
直子 「勇は私に捨てられたと思っているのかもしれません。私、母親と姉が迎えに来たとき、行きたくないと言った勇を守ってあげられなかったんです。あの子はオルファンでどんな風でした?」
カナン 「両親とお姉さんが側に居ましたからね、特別でした」
直子 「寂しくはなかった・・・?」
カナン 「それはそうです」
直子 「翠も研作さんも勇を6、7年も放り出しておいて、グランチャー乗りの適正があるからって引き取りに来たんですよ」
カナン 「そんな勇君でも私には羨ましかったんです」
直子 「御家族がいらっしゃらない?」
カナン 「はい。でもオルファンに居ると不安を忘れられました。でも今はここに居ます」
直子 「何故かしら?」
カナン 「勇を導いたブレンパワード的なもの、あの子もそうなんですけど、この子達の持っているものって、グランチャー的なものと違うんです」
直子 「どう、違うんです?」
カナン 「私が無くしていたもので、ずっと欲しがっていたものを持っているんですよ」
ラッセ 「よっと」
直子 「オルファンとかグランチャーには無かったの?」
カナン 「ありませんでしたね、あれは人に強制するんです。無理強いをするってとこがあったんですよ。」
直子 「共に生きるって事ではなくて?」
カナン 「そうですね・・・ん?ケイディ!?」
直子 「カナンさん!」
ラッセ 「どうしたんだ?」
カナン 「ケイディよ!グランチャーのパイロットが潜入している!」
ラッセ 「冗談じゃないぜ」
ノヴィスクルー 「政府の調査官は乗れないんでしょ?」
ケイディ 「目標はこっちか、感は当っていたんだ!」
ラッセ 「そうだ!スパイだよ!輸送機に乗ってたんだ。ああ?違う!カナンが教えてくれたんだ」
カナン 「どこへ向かうと思う?」
ラッセ 「オルファンが狙うとしたらエンジンだ」
カナン 「ブレンパワードなら解るけど」
ラッセ 「ノヴィス・ノアはただのサバイバル艦じゃない。オーガニックエンジンのテスト艦なんだ」
カナン 「そう」
ラッセ 「全てのオーガニック技術を独占したいリクレイマーにとっちゃ、気になる技術さ。エンジンルームはこっちだ」
ユキオ 「何うるさいんだ敵が来たのか?」
アカリ 「比瑪姉ちゃんまだ帰ってないのに」
クマゾー 「わっ」
ラッセ 「お前達は寝てな!」
ケイディ 「どうしてバレたんだ?」
ラッセ 「ラッセ・ルンベルク!カナンも」
カナン 「はい」
ラッセ 「フルネームを」
カナン 「カナン・ギモス」
カナン 「いいの?私にこんな事教えて」
ラッセ 「同じクルーだ」
カナン 「あっ・・・」
ラッセ 「アイリーンさんのチェックも、新しいブレンのデータも入ってる。その上でカナン・ギモスを認めた。良いじゃないか。」
ラッセ 「スパイが入り込んでるぞ!軍の輸送員の格好をしているリクレイマーだ」
保安要員 「輸送機に紛れ込んでたんですか?」
ラッセ 「そうだ!・・・どうした?」
カナン 「このスリットウェハーはオルファンみたいで」
ラッセ 「ブレンと同じオーガニックエンジンのシステムだが・・・そういう事なのか?」
カナン 「でしょ?オルファンはあれ全てがエンジンだというのよ」
ラッセ 「頼むぞ!」
保安要員 「は!」
勇 「事件があったな」
比瑪 「行ってみる?」
勇 「当然でしょ!」
比瑪 「当然、か」
勇 「上空チェック。比瑪、グランチャーの影があるぞ!」
比瑪 「あたしのほうも確認」
ラッセ 「ラッセ・ルンベルクだ!」
カナン 「カナン・・・ギモスです」
ラッセ 「スパイはどこなんだ?」
ケイディ 「くっ・・・!」
ラッセ 「射殺するなよ!」
ケイディ 「来やがった!」
ラッセ 「投降しろ!銃をこちらへ!」
カナン 「ケイディでしょ?投降すれば・・・」
ケイディ 「オルファンを裏切ったのは本当だったんだな!カナン!」
ラッセ 「元から彼女はオルファンに向いてなかっただけだ!貴様だってここに来たなら・・・!」
ケイディ 「俺はオルファンのアンチボディだ!シラー!来てくれ!」
カナン 「ケイディ!」
ラッセ 「足を狙え!」
カナン 「グランチャーが来るわ、ラッセ」
ケイディ 「くっ・・・でやあ!」
勇 「シラーが来ている!」
カナン 「ヒギンズ?出られて?」
ヒギンズ 「外に出たがっているのよ。イラついてるみたい」
カナン 「だったら気をつけて、好きにさせたら敵に近づき過ぎるかもしれない」
デッキクルー 「イランドは外に出します!発進させますよ!」
ラッセ 「カナン!いいのか?こんな所で飛ばしちまって」
カナン 「なだめられます。ラッセはヒギンズ・ブレンを見てやって」
副長 「バリアを張られたって撃ち続けろ!近づけちゃあならん!」
勇 「シラー!」
ケイディ 「はぁはぁ・・・うお!?
す、すまねえ、恩にきるぜ」
ヒギンズ 「落ち着いてね、君!お兄さんらしく!」
ヒギンズ 「カナン!この子暴走している!比瑪!」
レイト 「ヒギンズ!偉いぞ!よく追い込んでくれた、ハニー」
比瑪 「キメリエスが?あっ!」
ヒギンズ 「大丈夫よ君。怖いものはいなくなったわ。君が働いてくれたからなんだ。下を見てごらん!みんな君のお友達だよ!」
レイト 「ヒギンズ!そのブレンとの相性は良いようじゃないか!」
ヒギンズ 「あんたが居てくれるからさ!」
勇 「間違い無かったんだな、ケイディが生きていたってのは」
カナン 「ええ、なまじっか生きていたばかりに、何か功績を上げたかったんでしょうね」
勇 「どうなの?その新しいブレン。カナンと気が合うの?」
カナン 「良いわよ。いいお兄さんよ、この子。・・・本当に感謝しているわ、勇」
勇 「そりゃあ良かった。ヒギンズさんや比瑪とも上手くやってよね」
カナン 「もちろん」
ラッセ 「流石元グランチャー乗りってところはあるな」
比瑪 「凄いなあ・・・こんなにいっぱい!みんなブレンなんだ!ふふっ」
第07話「拒否反応」←
https://ishikobafuji.diarynote.jp/201009142313225428/
→第09話「ジョナサンの刃」
https://ishikobafuji.diarynote.jp/201011031503444896/
比瑪
(ナレーション) 「ヒギンズさんも、カナンさんも、力があったのよ。だからブレンを呼び出せた。でもジョナサンの部隊が回収したプレートからリバイバルしたグランチャーは、怖かったぁ。あの動きがパイロットを殺めたらしいんだけど双子のブレンは生まれたばかりでもよくやってくれたわ」
副長 「誰が汽笛を鳴らせといった?」
ノヴィスクルー 「入港の挨拶はしなくっちゃならんでしょ!」
アノーア 「今の衝撃音は何です?」
副長 「あ、いや、橋が崩れただけです。本艦に異常ありません。しかし後部デッキ調査のため停船します」
アノーア 「停船?重要な会議があるんだぞ?」
副長 「はあ、なんせ橋下駄1枚落ちたようなので」
アノーア 「ゲイブリッジ指令をお待たせするわけにもいかない。ウェッジを用意してくれ」
副長 「御自身で操縦なさるので?」
アノーア 「パイロットがいなければな」
ノヴィスクルー 「キメリエスより通信です」
アノーア 「まわしてくれ」
レイト 「キメリエス浮上します」
アノーア 「ここでノヴィス・ノアの護衛を頼む。レイト艦長は私と会議に同行してもらう」
レイト 「はい。・・・あれ?」
アノーア 「何か?」
レイト 「アノーア艦長は髪を下ろされたほうがお似合いかと」
アノーア 「急ぎこちらに乗船したまえ!」
ユキオ 「何で大人は出てこないんだよ?」
アカリ 「メカの方で忙しいのよ」
ユキオ 「勇は何やってんだ!」
アカリ 「勇も!ちょっとは何か手伝ってもいいんじゃない!」
クマゾー 「手伝え!」
ユキオ 「働かない奴はご飯無いんだからな!」
勇 「お前たち比瑪にはそんな事言わないじゃないか」
アカリ 「比瑪姉ちゃんはちゃんと働いてるもん」
クマゾー 「姉ちゃん働いてる」
勇 「お前たちなあ!・・・あ?」
勇 「あらぁ、元気のいい事」
アカリ
クマゾー 「うわあああ!」
ユキオ 「・・・」
レイト 「ふうぅ、ほんと艦長さんはロングヘアのままがいい」
勇 「ノヴィス・ノアの専属潜水艦、キメリエスか」
比瑪 「みんなー、ご苦労さん!休憩の時間でーす!」
ユキオ 「休みだー」
アカリ
クマゾー 「おやつー」
直子 「勇もよかったら、いらっしゃい」
比瑪 「ちょっと!」
直子 「ふう・・・カナンさんというオルファン時代のお仲間が来てくれたというのに」
比瑪 「なんて態度なのよ、あれじゃあおばあさんが可哀相でしょ?」
勇 「お前には関係ないだろ」
比瑪 「そういう口の聞き方可愛くない!焼きもち焼き!」
勇 「何言ってんの!」
比瑪 「カナンさんは若いブレンパワードが手に入ったから調整に一生懸命なんでしょ!」
勇 「俺は施設の生徒じゃない、何でお前の・・・」
比瑪 「そういうあんたはクマゾー以下!カナンさんが自分のほう見てくれないんでイライラしてるんでしょう!」
勇 「何ぃ?」
比瑪 「これで黙らせなさいよっ!」
勇 「うぅ・・・そ、そんなクマゾー以下の事ができるか!」
比瑪 「オ・ル・ファ・ン・ぐ・み・が!」
カナン 「どうなの?君、コックピットの備品を付けさせてもらったけど違和感ないかしら?痛いとか、どこか引き攣るとか」
ラッセ 「顔色は良いみたいだぜ」
カナン 「そうですか」
ラッセ 「降ろせるか?」
カナン 「私を監視なさっているおつもりならもっと御上手になさったら?」
ラッセ 「そんなつもりはないさ、サンキュー!あんたはアンチボディのパイロットとしては先輩だからグランチャーとの違いを聞いてみたかったのさ」
カナン 「そう言う事で言えばこの双子のブレンはあなた達のブレンともかなり違うわね」
ラッセ 「どう違うの?」
カナン 「神経にサワサワくるのよねえ」
ラッセ 「サワサワですか」
カナン 「そ。だから慣れる為にここに居させてもらうわ」
ラッセ 「年下の恋人が居るからって事じゃなくて?」
カナン 「勇はそういう相手ではないでしょう!」
ラッセ 「すまない、手に手をとってオルファンを抜け出て来たってイメージがあって」
勇 「カナン!調整は終わったのか」
カナン 「大体ね、この子の機嫌も良いでしょ?」
比瑪 「そうみたいですよ」
デッキクルー 「来たぞー!」
レイト 「飛行甲板へ直行だ!」
カナン 「どなた?」
ラッセ 「キメリエスの艦長」
レイト 「バックだバック!ヒギンズ!ヒギンズじゃないか!」
ヒギンズ 「艦長!」
レイト 「ヒギンズ、久しぶりだなあ」
ヒギンズ 「はい!」
レイト 「これが君のブレンパワードか」
ヒギンズ 「はい!」
レイト 「凄いアンチボディだな」
ヒギンズ 「そうでしょ?」
レイト 「・・・はははっ」
ヒギンズ 「何です?」
レイト 「お前の強さを象徴してるみたいだ」
ヒギンズ 「そうですか」
レイト 「少し痩せたか?」
ヒギンズ 「あの子にパワーを吸い取られたみたいですけど、艦長がこうしていてくださればすぐよくなります」
ラッセ 「あらぁ、不味い」
カナン 「なぜ?」
ラッセ 「艦長さんのお出ましですよ」
アノーア 「レイト艦長!ヒギンズ・サス!現在ただいまその様な事は控えてもらう!」
勇 「ああだったんだ」
比瑪 「まあね」
レイト 「ヒギンズにエネルギーを分けていたのであります!」
アノーア 「今は貴様のエネルギーを消耗する時ではない。宇都宮比瑪はブレンパワードで護衛を頼む」
比瑪 「は、はい!」
勇 「俺は?」
アノーア 「伊佐未勇はいい」
勇 「その会議には偉い人たちも出席するんでしょ?そう言う人に話してやらなくちゃならないんですよオルファンの事、それにグランチャーの危険性は俺が一番よく知っています、話させてください!」
アノーア 「わかった同行を許可する。レイト艦長」
レイト 「自分はヒギンズに送ってもらいます!ヒギンズのブレンの性能も見ておきたいのであります!」
アノーア 「勝手にしろ!」
ヒギンズ 「いいよね?君!」
レイト 「頼む」
アノーア 「・・・まぁいいか」
ラッセ 「また追いかけていくなよ!あんたに出て行かれるとこっちも大変なんだ」
カナン 「今はこのブレンに恋をし始めているわ」
ラッセ 「そうしてくれ」
ラッセ 「どう?」
コモド 「御心配なく」
ラッセ 「オグンの御加護はあるんだな」
コモド 「私もついてるでしょ」
ゲイブリッジ 「日本政府の面だった関係者を集めるのに苦労したよ」
アノーア 「この政府や軍の上層部はオルファンがどんなに恐ろしいかわかっていないのですか?」
ゲイブリッジ 「ああ、風船ぐらいにしか思ってないな、彼らはオルファンが浮上した時には大津波を避けるためにノヴィス・ノアに乗っていたいだけなのだ」
会議出席者A 「これがブレンパワードか、子供がパイロットなのかね」
勇 「ん?」
会議出席者A 「メカニックマンではなく、ヘルパー、いや、トレーナーかな?」
レイト 「ブレンパワードは単なる兵器でもメカでもありません、彼等の様な子供のほうがいい反応をしてくれるんです」
会議出席者A 「会議の時にデータは見せてくれるんだろうな?」
桑原 「オーガニックエンジンの実用性はノヴィス・ノアによって実証されました、つまりオルファンがオーガニック・シップであるなら、ノヴィス・ノアは抑止力として有効であると考えられるのです」
会議出席者A 「どのように抑止できるんだ?」
桑原 「ノヴィス・ノアがオルファンのエネルギーを吸収することも可能であると・・・」
勇 「バカ言うな!」
比瑪 「勇!」
勇 「オルファンが溜めたエナジーは数万年分の生体エネルギーなんです」
会議出席者A 「子供が入ってくる所ではない!」
ゲイブリッジ 「彼は伊佐未研作、翠夫妻の御子息です」
勇 「オルファンには世界中からオーガニックエナジーの研修者のトップが集まっています」
会議出席者A 「リクレイマーの!一方的な見解を聞くつもりはない!」
会議出席者B 「リクレイマーの目的は人類の殲滅だと言うのだろう!」
勇 「これはリクレイマー達の問題じゃないんです!オルファンという異文化の遺跡の問題なんですよ、オルファンが宇宙に飛び立つ時に地球上のあらゆるエネルギーを吸収してしまうはずなんです。そのときどのようなが現象が起こるかという・・・」
会議出席者A 「そうなればどうなると言うんだ!」
勇 「生物は生きていけない、地球は死の惑星になります」
会議出席者B 「では、何故ブレンパワードはグランチャーと敵対する?同じアンチボディだろう?」
勇 「グランチャーはオルファンに敵対するものを排除します。けれどブレンパワードは地球で独自に学んだものを大切にしようとする習性がある、それを僕はノヴィス・ノアに来て理解しました」
アノーア 「自分たちの生みの親でもあるオルファンを裏切る事になってもですか?」
勇 「親だからって子供に同じ考えを押し付けることはできないでしょう!」
会議出席者B 「それがリクレイマーを裏切った理由かね?ユウ・イサミ」
勇 「あんた達には関係ない!」
ゲイブリッジ 「勇君は今はブレンパワードのパイロットとして我々に協力しています」
レイト 「ノヴィス・ノアの存在をブレンパワードは認めたのです。我々も彼の意見、感じ方には耳を傾けるべきではないでしょうか?」
勇 「こいつらも親父とお袋と同じだ!」
アノーア 「明日の帰艦の時間は分からないよ」
副長 「それはかまいません。このポイントで補給は受けられました」
アノーア 「日本政府と折り合いをつけるためのくだらない会議でも出ておかないと補給の問題があるしな」
副長 「どうなんです?」
アノーア 「オーガニック・エンジンを開発したドクターたちと会えた」
副長 「そりゃあ良かった」
アノーア 「では切るぞ」
副長 「はい」
アノーア 「オルファンとグランチャー、それに対するブレンパワードというのは子供が親や兄弟に歯向かう関係ともいうが、オーガニック・マテリアルといってもあれは金属に見える。
あぁ、生身のあたしはこの様だ・・・カーテン?」
(アイキャッチ)
比瑪 「やっぱりここにいたんだ!まだ怒ってるんじゃないかと思ってさ!」
勇 「いつも怒ってんのは、お前のほうじゃないか!・・・フン」
比瑪 「大人の言うことが全部汚いってわけじゃないわ。あの人達はあの人達でなんとかしようと思ってるのよ」
勇 だからってその手先みたいに動かされるのは嫌なんだよ。大体地球がこんなになったのはみんな人間のせいなんだぞ」
比瑪 「だから、みんな滅んじゃえばいいの?」
勇 「・・・フン!」
比瑪 「そんなこと思う人ブレンは受け入れてくれないわよ。この子達は私達を見捨ててないから協力してくれてるのよ」
勇 「人間てのはさ、大人になると信用できなくなるんだよ」
比瑪 「直子おばあちゃんくらいには優しくしてやったっていいじゃない?」
勇 「あのお袋を育てたのはばあちゃんなんだぞ!そういう責任も感じないでゲイブリッジさん、ゲイブリッジさんだ」
比瑪 「学生時代の恋人同士だったんだもの」
勇 「なんだよ!」
比瑪 「おばあちゃんのせいでお母さんが優しくしてくれなかったなんて事ないよ」
勇 「お前なんかにわかるもんか」
比瑪 「わかるよ!あたしには沢山お母さんが居たもの」
勇 「・・・沢山のお母さんが居たから解る?」
比瑪 「お父さんだって一杯ね。子供を育てようっていうお父さんやお母さん達、人それぞれ表現が違うのよ」
勇 「表現が間違ってたらおしまいだぜ?」
比瑪 「でも勇のお父さんとお母さんは勇を必要とした。親に必要とされたっていうのは良い事だよ」
勇 「とんでもない!研究の為にだ!これは親子の問題じゃない!世界の問題だ!」
比瑪 「そうか、愛されてるとかいう問題じゃないんだ」
勇 「当たり前でしょ、そういう認識があれば、ばあちゃんだって少しはやり様があるはずなのに、ゲイブリッジなんかと老いらくの恋なんだぜ」
比瑪 「どうしろってのさ」
勇 「オルファンに乗り込んでお袋を引っ叩くとかさぁ」
比瑪 「そんな事できるわけないじゃないの!」
勇 「そりゃあそうだ、年だもんな」
直子 「勇は私に捨てられたと思っているのかもしれません。私、母親と姉が迎えに来たとき、行きたくないと言った勇を守ってあげられなかったんです。あの子はオルファンでどんな風でした?」
カナン 「両親とお姉さんが側に居ましたからね、特別でした」
直子 「寂しくはなかった・・・?」
カナン 「それはそうです」
直子 「翠も研作さんも勇を6、7年も放り出しておいて、グランチャー乗りの適正があるからって引き取りに来たんですよ」
カナン 「そんな勇君でも私には羨ましかったんです」
直子 「御家族がいらっしゃらない?」
カナン 「はい。でもオルファンに居ると不安を忘れられました。でも今はここに居ます」
直子 「何故かしら?」
カナン 「勇を導いたブレンパワード的なもの、あの子もそうなんですけど、この子達の持っているものって、グランチャー的なものと違うんです」
直子 「どう、違うんです?」
カナン 「私が無くしていたもので、ずっと欲しがっていたものを持っているんですよ」
ラッセ 「よっと」
直子 「オルファンとかグランチャーには無かったの?」
カナン 「ありませんでしたね、あれは人に強制するんです。無理強いをするってとこがあったんですよ。」
直子 「共に生きるって事ではなくて?」
カナン 「そうですね・・・ん?ケイディ!?」
直子 「カナンさん!」
ラッセ 「どうしたんだ?」
カナン 「ケイディよ!グランチャーのパイロットが潜入している!」
ラッセ 「冗談じゃないぜ」
ノヴィスクルー 「政府の調査官は乗れないんでしょ?」
ケイディ 「目標はこっちか、感は当っていたんだ!」
ラッセ 「そうだ!スパイだよ!輸送機に乗ってたんだ。ああ?違う!カナンが教えてくれたんだ」
カナン 「どこへ向かうと思う?」
ラッセ 「オルファンが狙うとしたらエンジンだ」
カナン 「ブレンパワードなら解るけど」
ラッセ 「ノヴィス・ノアはただのサバイバル艦じゃない。オーガニックエンジンのテスト艦なんだ」
カナン 「そう」
ラッセ 「全てのオーガニック技術を独占したいリクレイマーにとっちゃ、気になる技術さ。エンジンルームはこっちだ」
ユキオ 「何うるさいんだ敵が来たのか?」
アカリ 「比瑪姉ちゃんまだ帰ってないのに」
クマゾー 「わっ」
ラッセ 「お前達は寝てな!」
ケイディ 「どうしてバレたんだ?」
ラッセ 「ラッセ・ルンベルク!カナンも」
カナン 「はい」
ラッセ 「フルネームを」
カナン 「カナン・ギモス」
カナン 「いいの?私にこんな事教えて」
ラッセ 「同じクルーだ」
カナン 「あっ・・・」
ラッセ 「アイリーンさんのチェックも、新しいブレンのデータも入ってる。その上でカナン・ギモスを認めた。良いじゃないか。」
ラッセ 「スパイが入り込んでるぞ!軍の輸送員の格好をしているリクレイマーだ」
保安要員 「輸送機に紛れ込んでたんですか?」
ラッセ 「そうだ!・・・どうした?」
カナン 「このスリットウェハーはオルファンみたいで」
ラッセ 「ブレンと同じオーガニックエンジンのシステムだが・・・そういう事なのか?」
カナン 「でしょ?オルファンはあれ全てがエンジンだというのよ」
ラッセ 「頼むぞ!」
保安要員 「は!」
勇 「事件があったな」
比瑪 「行ってみる?」
勇 「当然でしょ!」
比瑪 「当然、か」
勇 「上空チェック。比瑪、グランチャーの影があるぞ!」
比瑪 「あたしのほうも確認」
ラッセ 「ラッセ・ルンベルクだ!」
カナン 「カナン・・・ギモスです」
ラッセ 「スパイはどこなんだ?」
ケイディ 「くっ・・・!」
ラッセ 「射殺するなよ!」
ケイディ 「来やがった!」
ラッセ 「投降しろ!銃をこちらへ!」
カナン 「ケイディでしょ?投降すれば・・・」
ケイディ 「オルファンを裏切ったのは本当だったんだな!カナン!」
ラッセ 「元から彼女はオルファンに向いてなかっただけだ!貴様だってここに来たなら・・・!」
ケイディ 「俺はオルファンのアンチボディだ!シラー!来てくれ!」
カナン 「ケイディ!」
ラッセ 「足を狙え!」
カナン 「グランチャーが来るわ、ラッセ」
ケイディ 「くっ・・・でやあ!」
勇 「シラーが来ている!」
カナン 「ヒギンズ?出られて?」
ヒギンズ 「外に出たがっているのよ。イラついてるみたい」
カナン 「だったら気をつけて、好きにさせたら敵に近づき過ぎるかもしれない」
デッキクルー 「イランドは外に出します!発進させますよ!」
ラッセ 「カナン!いいのか?こんな所で飛ばしちまって」
カナン 「なだめられます。ラッセはヒギンズ・ブレンを見てやって」
副長 「バリアを張られたって撃ち続けろ!近づけちゃあならん!」
勇 「シラー!」
ケイディ 「はぁはぁ・・・うお!?
す、すまねえ、恩にきるぜ」
ヒギンズ 「落ち着いてね、君!お兄さんらしく!」
ヒギンズ 「カナン!この子暴走している!比瑪!」
レイト 「ヒギンズ!偉いぞ!よく追い込んでくれた、ハニー」
比瑪 「キメリエスが?あっ!」
ヒギンズ 「大丈夫よ君。怖いものはいなくなったわ。君が働いてくれたからなんだ。下を見てごらん!みんな君のお友達だよ!」
レイト 「ヒギンズ!そのブレンとの相性は良いようじゃないか!」
ヒギンズ 「あんたが居てくれるからさ!」
勇 「間違い無かったんだな、ケイディが生きていたってのは」
カナン 「ええ、なまじっか生きていたばかりに、何か功績を上げたかったんでしょうね」
勇 「どうなの?その新しいブレン。カナンと気が合うの?」
カナン 「良いわよ。いいお兄さんよ、この子。・・・本当に感謝しているわ、勇」
勇 「そりゃあ良かった。ヒギンズさんや比瑪とも上手くやってよね」
カナン 「もちろん」
ラッセ 「流石元グランチャー乗りってところはあるな」
比瑪 「凄いなあ・・・こんなにいっぱい!みんなブレンなんだ!ふふっ」
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