なお長すぎて記事容量オーバーするんで
カード別注釈は気になったものだけを
次記事に貼ってくもよう
『アモンケット』リリースノート
エリ・シフリン/Eli Shiffrin編、ローリー・チアーズ/Laurie Cheers、カーステン・ハージー/Carsten Haese、ネイサン・ロング/Nathan Long、ゾイ・ステフェンソン/Zoe Stephenson、マット・タバック/Matt Tabak、ジス・ファン・オーメン/Thijs van Ommen協力
最終更新 2017年2月9日
リリースノートは、マジック:ザ・ギャザリングの新しいセットに関連する製品情報ならびにそのカードに関連する明確化や裁定を集めたものである。その目的は、新カードにおける新メカニズムや他カードとの関連によって必然的に発生する勘違いや混乱を整理し、より楽しくプレイしてもらうことにある。今後のセットの発売に伴い、マジックのルールが改定され、ここでの情報が古いものになってしまう可能性がある。探している疑問が見つからない場合、http://company.wizards.com/contactusにご連絡を。
「一般注釈」の章では、製品情報ならびにセット内の新しいメカニズムや概念について説明している。
「カード別注釈」の章では、このセットのそれぞれのカードについて想定されるプレイヤーからの質問の中で、最も重要だったり一般的だったり不明瞭だったりするものへの回答を記載している。「カード別注釈」の章に出ているカードについては、参照のために完全なカード・テキストを含んでいる。ただし、すべてのカードが列記されているわけではない。
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一般注釈
製品情報
『アモンケット』セットは、ブースターパックに入る269枚のカード(基本土地20枚、コモン101枚、アンコモン80枚、レア53枚、神話レア15枚)と、『アモンケット』プレインズウォーカーデッキおよび『アモンケット』デッキビルダーセットの一部としてのみ提供される18枚からなる。『アモンケット』のブースターパックには、Masterpiece Series・カードが1枚入っているものがある(詳細は後述)。
プレリリース・イベント:2017年4月22日~23日
ドラフト・ウィークエンド:2017年4月29日~30日
ゲームデー:2017年5月20日~21日
『アモンケット』セットは、その公式発売日から認定構築イベントで使用できる。その発売日とは、2017年4月28日(金)である。その時点で、スタンダード・フォーマットで使用可能なカード・セットは次の通り:『戦乱のゼンディカー』、『ゲートウォッチの誓い』、『イニストラードを覆う影』、『異界月』、『カラデシュ』、『霊気紛争』、『アモンケット』。
Magic.Wizards.com/Rulesから、すべてのフォーマットと使用可能なカード・セットの一覧を確認できる。
Wizards.com/Locatorを用いて、近くのイベントや店舗を検索できる。
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Masterpiece Series:Amonkhet Invocations
王神ボーラスがアモンケットを去ったとき、彼は五神を後に残し、定めの帰還まで次元の世話をさせることにした。その神々は素晴らしい肉体と比類なき魔力を備えていた。ナクタムンの市民たちは必要になると神々に嘆願した。「Amonkhet Invocations」があれば、おそるべき力を持った古い呪文を唱えることにより、戦いで神々のごとき力を用いることができるのだ。
* 「Amonkhet Invocations」セットには54枚のカードがある。このうち最初の30枚は『アモンケット』ブースターパックに入っている。残りの24枚は『破滅の刻』ブースターパックに入る予定である。「Amonkhet Invocations」のカードには、それに固有のエキスパンション・シンボルが記されている。
* ブースターパックに入っている「Amonkhet Invocations」のカードは、そのブースターパックを用いるすべてのリミテッドのイベントで使用できる。シールドデッキのイベントでは、これらのカードはあなたのカードプールの一部である。ブースタードラフトのイベントでは、これらのカードはドラフトしてカードプールに加える必要がある。
* しかし構築フォーマットでは、「Amonkhet Invocations」のカードは、これらのカードがもともと使用可能でないかぎり使用できない。『アモンケット』や『破滅の刻』のブースターパックに入っているからといって、それらのカードがスタンダードで使用できるようになるわけではない。
* どの言語版のブースターパックでも、「Amonkhet Invocations」のカードはプレミアム版の英語版カードである。
* 「Amonkhet Invocations」のカードは極めてレアである。あなたが開けたパックに入っていたら、実に運がいい!
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『アモンケット』の注目のストーリー・カード
『アモンケット』を巡る物語には、多数の重要な瞬間がある。その中の特に重要な瞬間5つを「注目のストーリー」と呼び、カードに明記した。これらの出来事に関する詳細は、mtgstory.comにあるマジック:ザ・ギャザリング公式小説で読むことができる。
注目のストーリー1:《新たな信仰》
注目のストーリー2:《残酷な現実》
注目のストーリー3:《選定された行進》
注目のストーリー4:《力ずく》
注目のストーリー5:《ギデオンの介入》
このセットでは、注目のストーリー・カードの文章欄にはプレインズウォーカー・シンボルのアイコンが描かれている。このアイコンはゲームに影響しない。実際のカードには、mtgstory.comのURLと、各カードの物語上の順番を示す番号も記載されている。
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新キーワード能力:不朽
王神はアモンケットの人々に死してなお仕えることを求めた。新しい不朽能力により、死者がミイラとしてあなたに仕え続けることが可能になる。
《聖なる猫》
{W}
クリーチャー ― 猫
1/1
絆魂
不朽{W}({W}, あなたの墓地からこのカードを追放する:マナ・コストと不朽を持たない白のゾンビ・猫であることを除きこれのコピーであるトークンを1体生成する。不朽はソーサリーとしてのみ行う。)
不朽の公式ルールは以下の通り。
702.127. 不朽/Embalm
702.127a 不朽は、不朽を持つカードが墓地にある間に作用する起動型能力である。「不朽[コスト]/Embalm [cost]」とは、「[コスト], このカードをあなたの墓地から追放する:白であり、マナ・コストを持たず、これの他のタイプに加えてゾンビであることを除き、このカードのコピーであるトークンを1体生成する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
702.127b トークンが「不朽を行われる/embalmed」とは、それが不朽能力の解決により生成されることである。
* 不朽を持つ各カードには、それぞれそれに対応したゲーム用品のトークンがある。それは『アモンケット』ブースターパックに入っていることがある。これらのゲーム用品は、不朽を持つカードを使用する際に必要不可欠というわけではない。あなたは、不朽を行われたトークンを表すために他のトークンと同様のものを使用できる。
* そのトークンはコピー元のカードに書かれていることをそのままコピーするが、それ以外のことはコピーしない。あなたの墓地に置かれる前にそのカードが示していたオブジェクトに関する情報は一切コピーしない。
* そのトークンは、他のタイプに加えてゾンビでもあり、他の色の代わりに白である。それはマナ・コストを持たず、その点数で見たマナ・コストは0である。これらはそのトークンのコピー可能な値であり、他の効果によってコピーされ得る。
* トークンのコピー元のカードが「[このパーマネント]が戦場に出たとき」に誘発する能力を持っていたなら、トークンもその能力を持つので、トークンが生成されたときにその能力が誘発することになる。同様に、トークンがコピーした「[このパーマネント]が戦場に出るに際し」や「[このパーマネント]は~状態で戦場に出る」の能力も機能する。
* 不朽を持つカードに対応したトークン・カードには不朽は書かれていないが、これは起動できる状況がありえないことを鑑み、混乱を避けるためである。同様に、注釈文には「不朽を持たない」と書かれているが、これはトークン・カードとの不整合を防ぐためである。
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新キーワード処理:督励する
修練者の中で群を抜き他人よりも早く栄光に到達するために、アモンケットの強靭な戦士たちはさらなる強さを求め続ける。クリーチャーの中には、この戦いへの意気込みによって、攻撃に際して自分自身を督励するものもいる。
《栄光半ばの修練者》
{1}{W}
クリーチャー ― 人間・戦士
3/1
栄光半ばの修練者が攻撃するに際し、あなたはこれを督励してもよい。そうしたとき、ターン終了時まで、これは+1/+3の修整を受けるとともに絆魂を得る。(督励されたクリーチャーは、あなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。)
督励の公式ルールは以下の通り。
701.37. 督励する/Exert
701.37a パーマネントを督励するとは、「それは、あなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない」を選ぶことである。
701.37b タップされていないパーマネントや、あるターンにすでに督励されているパーマネントでも督励できる。あなたが、あなたの次のアンタップ・ステップになる前にパーマネント1つを複数回督励したなら、それがアンタップしないという各効果はすべて同一のアンタップ・ステップ中に消滅する。
701.37c 戦場にないオブジェクトを督励することはできない。
* 『アモンケット』セットに入っている、クリーチャーを督励するというカードはどれも、それを攻撃クリーチャーとして指定する際にそれを督励する。戦闘の後の段階で督励することはできない。攻撃している状態で戦場に出たクリーチャーを督励することもできない。攻撃クリーチャーを督励することで誘発する能力は、すべてブロック・クリーチャーが指定される前に解決する。
* クリーチャーに、それを督励することで誘発する対象を取る誘発型能力がある場合に、その誘発型能力に適正な対象がなくても、あなたはそれを督励できる。
* カードの中には、あなたがクリーチャーを1体督励するたびに誘発する能力を持つものがある。これらの能力は、あなたが、そのクリーチャーやあなたがコントロールする他のクリーチャーを督励したときに誘発する。
* 何らかの効果によって許可されないかぎり、あなたはクリーチャーを督励できない。クリーチャーを「タップしてそのままにする」ような督励と類似の効果(たとえば《判断麻痺》の効果)は、そのクリーチャーを督励するわけではない。
* あなたの次のアンタップ・ステップ中に、督励されたクリーチャーがすでにアンタップされている(たとえば、それが警戒を持っていた、何らかの効果によってアンタップされたなどの)場合は、それがアンタップしないという督励の効果は何もせずに消滅する。
* あなたが、ターン終了時まで他のプレイヤーのクリーチャーのコントロールを得て、それを督励したなら、それはそのプレイヤーのアンタップ・ステップ中にアンタップする。
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新メカニズム:余波分割カード
余波を持つカードは分割カードだが、そこに新しいひねりが加えられている。まず、上半分は通常通りあなたの手札から唱えることができる。その後、下半分はあなたの墓地からのみ唱えられる。両方の半分を同じターンに唱える必要はないが、そうすれば有利になることが多いだろう。
《天導》
{1}{B}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受けるとともに破壊不能を得る。
//
《先導》
{3}{G}
ソーサリー
余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。)
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それをブロックできるクリーチャーはすべて、それをブロックする。
余波の公式ルールは以下の通り。
702.126. 余波/Aftermath
702.126a 余波はいくつかの分割カード(rule 708〔分割カード〕参照)に見られる能力である。これは3つの常在型能力を表す。「余波/Aftermath」は、「あなたはあなたの墓地からこの分割カードのこの半分を唱えてもよい。」と「墓地以外の領域からこの分割カードのこの半分を唱えることはできない。」と「この呪文が墓地から唱えられていたなら、それがスタックを離れるならいつでも、それを他の領域に置く代わりにそれを追放する。」を意味する。
* 余波を持つ分割カードは新しい枠を持つ。あなたの手札から唱えることができる半分は、あなたの手札から唱える他のカードと同じ向き、あなたの墓地から唱える半分は、従来の分割カードと同じ向きになっている。この枠は利便性のためであり、ルール上の意味はない。
* 分割カードはすべて、1枚のカードに2つのオモテがある。あなたは分割カードのあなたが唱える半分のみをスタックに置く。呪文がスタック上にある間は、カードのあなたが唱えなかった半分の特性は無視する。たとえば、何らかの効果によってあなたが緑の呪文を唱えられないとしても、あなたは《天導》を唱えることができる。
* 各分割カードは、単一のカード1枚である。たとえば、あなたが分割カードを捨てたなら、あなたはカードを1枚捨てたことになる。2枚ではない。何らかの効果が、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリーであるカードの枚数を見るなら、《天導+先導》で1枚分である。2枚分ではない。
* 各分割カードはそれぞれ名前を2つ持つ。効果によってあなたがカード名1つを選ぶなら、あなたはそれらの一方を選ぶことができるが、両方を選ぶことはできない。
* 分割カードの特性は、それがスタックにない間は、それの半分2つの組み合わせである。たとえば《天導+先導》は、緑でも黒でもあるカードであり、インスタント・カードでありソーサリー・カードでもある。それの点数で見たマナ・コストは6である。つまり、あなたの手札から点数で見たマナ・コストが2であるカードを唱えられるという効果により、《天導》を唱えることはできない。これは分割カードに関する以前のルールからの変更点である。
* あなたがあなたのターン中に余波を持つ分割カードの最初の半分を唱えたなら、それを解決した直後にはあなたが優先権を持つことになる。あなたは、あなたの墓地から余波を持つ半分を唱えることが適正なら、他のプレイヤーが何らかの処理を行う前に、そうすることができる。
* 他の何らかの効果により、あなたが墓地以外の領域から余波を持つ分割カードを唱えることができるとしても、あなたは余波を持つ半分を唱えることはできない。
* 他の何らかの効果により、あなたが墓地から余波を持つ分割カードを唱えることができるなら、あなたはどちらの半分を唱えてもよい。あなたが余波を持つ半分を唱えた場合は、それがスタックを離れるなら、あなたはそのカードを追放することになる。
* 墓地から唱えた余波を持つ呪文は、その後で必ず追放される。それが解決されたのか、打ち消されたのか、他の理由でスタックを離れたのかには関係ない。
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再録キーワード能力:サイクリング
アモンケットの修練者に戦いの心構えを聞けば、一様に「正しい武器を正しいタイミングで使用することだ。」と答えるだろう。マジックのゲームも同様である。正しいカードを正しいタイミングで使用する必要があるのだ。サイクリングは、それに役立つ起動型能力である。
《蓋世の誉れ》
{4}{R}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。蓋世の誉れはそれに7点のダメージを与える。
サイクリング{3}{R}({3}{R}, このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが蓋世の誉れをサイクリングしたとき、クリーチャー1体を対象とする。あなたは「蓋世の誉れはそれに2点のダメージを与える。」を選んでもよい。
* サイクリングを持つカードの中には、あなたがそれをサイクリングしたときに誘発する能力を持つものがある。あなたがカードを1枚サイクリングするたびに誘発する能力を持つカードもある。これらの誘発型能力は、サイクリングの能力によりあなたがカードを引く前に解決される。
* カードをサイクリングすることにより誘発する誘発型能力も、サイクリング能力自身も、呪文ではない。呪文に関係する効果(たとえば、《取り消し》の効果)は影響しない。
* カードに、サイクリングすることにより誘発する対象を取る誘発型能力がある場合に、それの適正な対象がなくても、それをサイクリングできる。サイクリング能力と誘発型能力は、別々な能力だからである。これはまた、いずれかの能力が打ち消された(たとえば《不許可》によって打ち消されたり、誘発型能力の対象が不適正な対象になったりなどの理由により)としても、他方の能力は解決されることを意味する。
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再録テーマ:-1/-1カウンター
ほとんどのセットではクリーチャーを強化する+1/+1カウンターを用いるが、『アモンケット』セットにはクリーチャーを弱化する-1/-1カウンターが登場する。このセットには、-1/-1カウンターを自分のクリーチャーの上に置いたときに有利に働くようなカードも存在する。
《媒介者の修練者》
{1}{G}
クリーチャー ― 人間・ドルイド
3/4
媒介者の修練者が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それの上に-1/-1カウンターを3個置く。
{T}, 媒介者の修練者の上から-1/-1カウンターを1個取り除く:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
* クリーチャーの中には、戦場に出たときに誘発して、「あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし」、それの上に-1/-1カウンターを置くという能力を持つものがある。これらの能力は、そのクリーチャー自身を対象にできる。
* -1/-1カウンターが置かれているクリーチャーはタフネスが0以下になることがある。そのクリーチャーは、状況起因処理によりオーナーの墓地に置かれる。そのクリーチャーが破壊不能を持っていてもそうなる。
* -1/-1カウンターが置かれているクリーチャーはパワーが0以下になることがある。この場合には、それは戦闘でダメージを与えない。呪文や能力の効果により、そのクリーチャーのパワーが変わるなら、そのパワーの実際の負の値を計算に用いる。たとえば、-2/2のクリーチャーが+3/+3の修整を受けたなら、1/5のクリーチャーになる。
* 呪文や能力の効果により、クリーチャーのパワーに基づいて何か他のことを行う(たとえば、パワーに等しい枚数のカードを引く)ときに、それのパワーが0以下であったならなら、その効果は実際のパワーの代わりに0を使用する。
* パーマネント1つの上に+1/+1カウンター1個以上と-1/-1カウンター1個以上が置かれているなら、+1/+1カウンターと-1/-1カウンター1個ずつを組にして、それらの組をできるだけ多く取り除く。これは状況起因処理として行う。
* 何らかの効果によりクリーチャーのタフネスが増えていると、プレイヤーのクリンナップ・ステップ中にその効果が消滅したときに、そのクリーチャーの上に置かれている-1/-1カウンターによってそれのタフネスが0以下になることがある。この場合には、そのクリーチャーがオーナーの墓地に置かれ、プレイヤーがそのクリンナップ・ステップ中に優先権を得て呪文を唱えたり能力を起動したりできる(通常は、どのプレイヤーもクリンナップ・ステップ中に処理を行うことはできない)。その後、もう1つのクリンナップ・ステップが発生する。
* 効果の中には、どのプレイヤーがオブジェクトの上にカウンターを置くのかを見るものがある。《媒介者の修練者》の能力のように、ほとんどの呪文や能力は、暗黙の「あなた」として、それのコントローラーがカウンターを置くように指示する。カウンターが置かれた状態で戦場に出るオブジェクトは、それのコントローラーがその上にカウンターを置く。
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セットのテーマ:カードを捨てたときに誘発する能力
『アモンケット』セットには、あなたが他のカードを捨てることを見る能力を持つカードがある。それらの能力は、対戦相手があなたにカードを捨てさせたり、あなたが自らカードを捨てたりしたときに、あなたに恩恵を与える。
《ヘクマの歩哨》
{2}{U}
クリーチャー ― 人間・クレリック
2/3
あなたがカードを1枚サイクリングするか捨てるたび、ターン終了時まで、ヘクマの歩哨は+1/+1の修整を受ける。
* あなたがカードを1枚捨てるたびに誘発する能力は、あなたにカードを捨てる許可を与えるわけではない。あなたがカードを捨てることを指示したり許可したりする他の効果が必要になる。
* あなたがカードを1枚「サイクリングするか捨てる」たびに誘発する能力は、あなたがカードをサイクリングしたときに、1回のみ誘発する。「あなたがカードを1枚捨てるたび」という能力は、この能力と同一の機能である。サイクリングは明確化のために言及しているに過ぎない。
* プレイヤーが、手札の枚数が多すぎて自分のクリンナップ・ステップ中にカードを捨てるなら、そのカードを捨てたときに誘発する能力がすべて誘発する。この場合には、それらの誘発型能力がスタックに置かれ、プレイヤーがそのクリンナップ・ステップ中に優先権を得て呪文を唱えたり能力を起動したりできる(通常は、クリンナップ・ステップ中にはどのプレイヤーも処理を行うことはできない)。その後、もう1つのクリンナップ・ステップが発生する。
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セットのテーマ:砂漠
豊かで肥沃なナクタムンの街の住人は、ヘクマの魔法によりアモンケットの荒涼とした砂漠や無法の死者から守られている。一方で、造反者たちを待ち受けるのは追放と死である。
《陽焼けした砂漠》
土地 ― 砂漠
陽焼けした砂漠が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。これはそのプレイヤーに1点のダメージを与える。
{T}:あなたのマナ・プールに{C}を加える。
* 砂漠は土地の、特別な意味を持たないサブタイプである。土地に固有のマナ能力を与えるわけではない。他のカードが、どの土地が砂漠であるのかを見ることがある。
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サイクル:神々の碑
人々はヘクマと呼ばれる障壁により砂漠の恐怖から守られているが、それのみではない。ナクタムンの住人を最後の報賞へと導く神々によっても守られている。神々の碑は、あなたがクリーチャー・呪文を唱えるたびにちょっとした恩恵を与えてくれる。
《オケチラの碑》
{3}
伝説のアーティファクト
あなたが白のクリーチャー・呪文を唱えるためのコストは{1}少なくなる。
あなたがクリーチャー・呪文を1つ唱えるたび、警戒を持つ白の1/1の戦士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
* それぞれの碑には、特定の色のクリーチャー・呪文のコストを減らす能力と、あなたが何らかのクリーチャー・呪文を1つ唱えるたびに誘発する誘発型能力がある。後者が誘発するのは、その色のクリーチャー・呪文を唱えたときのみではない。
* 複数の色を持つクリーチャー・呪文は、それらそれぞれの色である。たとえば、《アン一門の勇者》は白のクリーチャーであり緑のクリーチャーでもある。《オケチラの碑》と《ロナスの碑》のどちらの恩恵をも受けられる。両方の恩恵を一度に受けることもできる。
* クリーチャー・呪文の総コストを決定するには、あなたが支払うマナ・コストか代替コストに追加コストを加え、その後コストの減少を適用する。クリーチャーの点数で見たマナ・コストは変更されない。それを唱えるための総コストには関係ない。
* それぞれの碑の誘発型能力は、クリーチャー・呪文が唱えられたときに誘発し、そのクリーチャー・呪文が解決されるより先に解決される。この能力は、そのクリーチャー・呪文が打ち消されたとしても解決される。
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サイクル:五神の試練
修練者は、蓋世の英雄が備えるべき5つの資質、すなわち結束、知識、活力、野望、激情を証明するために、5つの試練を受ける。試練を1つ突破するたびに、修練者たちはカルトーシュを1つ獲得する。これは、青く輝くラゾテプが埋め込まれた、王神の魔法を宿す護符である。
《結束の試練》
{2}{W}
エンチャント
結束の試練が戦場に出たとき、ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+2/+1の修整を受けるとともに警戒を得る。
カルトーシュが1つあなたのコントロール下で戦場に出たとき、結束の試練をオーナーの手札に戻す。
《結束のカルトーシュ》
{W}
エンチャント ― オーラ・カルトーシュ
エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)
結束のカルトーシュが戦場に出たとき、警戒を持つ白の1/1の戦士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
エンチャントされているクリーチャーは+1/+1の修整を受けるとともに先制攻撃を持つ。
* カルトーシュはエンチャントのサブタイプであり、特別な意味を持たない。他のカードが、どのエンチャントがカルトーシュであるのかを見ることがある。
* カルトーシュ・呪文が解決される前に対象としたクリーチャーが不適正な対象になったなら、この呪文は打ち消される。これは戦場に出ない。
* 各カルトーシュは「エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)」を持つオーラである。他のプレイヤーが、カルトーシュかエンチャントされているクリーチャーの(両方ではなく一方の)コントロールを得たなら、そのカルトーシュは不適正なパーマネントをエンチャントしていることになり、状況起因処理によってオーナーの墓地に置かれる。
* 各試練は、カルトーシュが1つあなたのコントロール下で戦場に出たときに、あなたの手札に戻る能力を持つ。この能力の解決時にその試練が戦場にある場合にのみ、それをオーナーの手札に戻す。
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カード別注釈は気になったものだけを
次記事に貼ってくもよう
『アモンケット』リリースノート
エリ・シフリン/Eli Shiffrin編、ローリー・チアーズ/Laurie Cheers、カーステン・ハージー/Carsten Haese、ネイサン・ロング/Nathan Long、ゾイ・ステフェンソン/Zoe Stephenson、マット・タバック/Matt Tabak、ジス・ファン・オーメン/Thijs van Ommen協力
最終更新 2017年2月9日
リリースノートは、マジック:ザ・ギャザリングの新しいセットに関連する製品情報ならびにそのカードに関連する明確化や裁定を集めたものである。その目的は、新カードにおける新メカニズムや他カードとの関連によって必然的に発生する勘違いや混乱を整理し、より楽しくプレイしてもらうことにある。今後のセットの発売に伴い、マジックのルールが改定され、ここでの情報が古いものになってしまう可能性がある。探している疑問が見つからない場合、http://company.wizards.com/contactusにご連絡を。
「一般注釈」の章では、製品情報ならびにセット内の新しいメカニズムや概念について説明している。
「カード別注釈」の章では、このセットのそれぞれのカードについて想定されるプレイヤーからの質問の中で、最も重要だったり一般的だったり不明瞭だったりするものへの回答を記載している。「カード別注釈」の章に出ているカードについては、参照のために完全なカード・テキストを含んでいる。ただし、すべてのカードが列記されているわけではない。
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一般注釈
製品情報
『アモンケット』セットは、ブースターパックに入る269枚のカード(基本土地20枚、コモン101枚、アンコモン80枚、レア53枚、神話レア15枚)と、『アモンケット』プレインズウォーカーデッキおよび『アモンケット』デッキビルダーセットの一部としてのみ提供される18枚からなる。『アモンケット』のブースターパックには、Masterpiece Series・カードが1枚入っているものがある(詳細は後述)。
プレリリース・イベント:2017年4月22日~23日
ドラフト・ウィークエンド:2017年4月29日~30日
ゲームデー:2017年5月20日~21日
『アモンケット』セットは、その公式発売日から認定構築イベントで使用できる。その発売日とは、2017年4月28日(金)である。その時点で、スタンダード・フォーマットで使用可能なカード・セットは次の通り:『戦乱のゼンディカー』、『ゲートウォッチの誓い』、『イニストラードを覆う影』、『異界月』、『カラデシュ』、『霊気紛争』、『アモンケット』。
Magic.Wizards.com/Rulesから、すべてのフォーマットと使用可能なカード・セットの一覧を確認できる。
Wizards.com/Locatorを用いて、近くのイベントや店舗を検索できる。
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Masterpiece Series:Amonkhet Invocations
王神ボーラスがアモンケットを去ったとき、彼は五神を後に残し、定めの帰還まで次元の世話をさせることにした。その神々は素晴らしい肉体と比類なき魔力を備えていた。ナクタムンの市民たちは必要になると神々に嘆願した。「Amonkhet Invocations」があれば、おそるべき力を持った古い呪文を唱えることにより、戦いで神々のごとき力を用いることができるのだ。
* 「Amonkhet Invocations」セットには54枚のカードがある。このうち最初の30枚は『アモンケット』ブースターパックに入っている。残りの24枚は『破滅の刻』ブースターパックに入る予定である。「Amonkhet Invocations」のカードには、それに固有のエキスパンション・シンボルが記されている。
* ブースターパックに入っている「Amonkhet Invocations」のカードは、そのブースターパックを用いるすべてのリミテッドのイベントで使用できる。シールドデッキのイベントでは、これらのカードはあなたのカードプールの一部である。ブースタードラフトのイベントでは、これらのカードはドラフトしてカードプールに加える必要がある。
* しかし構築フォーマットでは、「Amonkhet Invocations」のカードは、これらのカードがもともと使用可能でないかぎり使用できない。『アモンケット』や『破滅の刻』のブースターパックに入っているからといって、それらのカードがスタンダードで使用できるようになるわけではない。
* どの言語版のブースターパックでも、「Amonkhet Invocations」のカードはプレミアム版の英語版カードである。
* 「Amonkhet Invocations」のカードは極めてレアである。あなたが開けたパックに入っていたら、実に運がいい!
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『アモンケット』の注目のストーリー・カード
『アモンケット』を巡る物語には、多数の重要な瞬間がある。その中の特に重要な瞬間5つを「注目のストーリー」と呼び、カードに明記した。これらの出来事に関する詳細は、mtgstory.comにあるマジック:ザ・ギャザリング公式小説で読むことができる。
注目のストーリー1:《新たな信仰》
注目のストーリー2:《残酷な現実》
注目のストーリー3:《選定された行進》
注目のストーリー4:《力ずく》
注目のストーリー5:《ギデオンの介入》
このセットでは、注目のストーリー・カードの文章欄にはプレインズウォーカー・シンボルのアイコンが描かれている。このアイコンはゲームに影響しない。実際のカードには、mtgstory.comのURLと、各カードの物語上の順番を示す番号も記載されている。
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新キーワード能力:不朽
王神はアモンケットの人々に死してなお仕えることを求めた。新しい不朽能力により、死者がミイラとしてあなたに仕え続けることが可能になる。
《聖なる猫》
{W}
クリーチャー ― 猫
1/1
絆魂
不朽{W}({W}, あなたの墓地からこのカードを追放する:マナ・コストと不朽を持たない白のゾンビ・猫であることを除きこれのコピーであるトークンを1体生成する。不朽はソーサリーとしてのみ行う。)
不朽の公式ルールは以下の通り。
702.127. 不朽/Embalm
702.127a 不朽は、不朽を持つカードが墓地にある間に作用する起動型能力である。「不朽[コスト]/Embalm [cost]」とは、「[コスト], このカードをあなたの墓地から追放する:白であり、マナ・コストを持たず、これの他のタイプに加えてゾンビであることを除き、このカードのコピーであるトークンを1体生成する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
702.127b トークンが「不朽を行われる/embalmed」とは、それが不朽能力の解決により生成されることである。
* 不朽を持つ各カードには、それぞれそれに対応したゲーム用品のトークンがある。それは『アモンケット』ブースターパックに入っていることがある。これらのゲーム用品は、不朽を持つカードを使用する際に必要不可欠というわけではない。あなたは、不朽を行われたトークンを表すために他のトークンと同様のものを使用できる。
* そのトークンはコピー元のカードに書かれていることをそのままコピーするが、それ以外のことはコピーしない。あなたの墓地に置かれる前にそのカードが示していたオブジェクトに関する情報は一切コピーしない。
* そのトークンは、他のタイプに加えてゾンビでもあり、他の色の代わりに白である。それはマナ・コストを持たず、その点数で見たマナ・コストは0である。これらはそのトークンのコピー可能な値であり、他の効果によってコピーされ得る。
* トークンのコピー元のカードが「[このパーマネント]が戦場に出たとき」に誘発する能力を持っていたなら、トークンもその能力を持つので、トークンが生成されたときにその能力が誘発することになる。同様に、トークンがコピーした「[このパーマネント]が戦場に出るに際し」や「[このパーマネント]は~状態で戦場に出る」の能力も機能する。
* 不朽を持つカードに対応したトークン・カードには不朽は書かれていないが、これは起動できる状況がありえないことを鑑み、混乱を避けるためである。同様に、注釈文には「不朽を持たない」と書かれているが、これはトークン・カードとの不整合を防ぐためである。
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新キーワード処理:督励する
修練者の中で群を抜き他人よりも早く栄光に到達するために、アモンケットの強靭な戦士たちはさらなる強さを求め続ける。クリーチャーの中には、この戦いへの意気込みによって、攻撃に際して自分自身を督励するものもいる。
《栄光半ばの修練者》
{1}{W}
クリーチャー ― 人間・戦士
3/1
栄光半ばの修練者が攻撃するに際し、あなたはこれを督励してもよい。そうしたとき、ターン終了時まで、これは+1/+3の修整を受けるとともに絆魂を得る。(督励されたクリーチャーは、あなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。)
督励の公式ルールは以下の通り。
701.37. 督励する/Exert
701.37a パーマネントを督励するとは、「それは、あなたの次のアンタップ・ステップにアンタップしない」を選ぶことである。
701.37b タップされていないパーマネントや、あるターンにすでに督励されているパーマネントでも督励できる。あなたが、あなたの次のアンタップ・ステップになる前にパーマネント1つを複数回督励したなら、それがアンタップしないという各効果はすべて同一のアンタップ・ステップ中に消滅する。
701.37c 戦場にないオブジェクトを督励することはできない。
* 『アモンケット』セットに入っている、クリーチャーを督励するというカードはどれも、それを攻撃クリーチャーとして指定する際にそれを督励する。戦闘の後の段階で督励することはできない。攻撃している状態で戦場に出たクリーチャーを督励することもできない。攻撃クリーチャーを督励することで誘発する能力は、すべてブロック・クリーチャーが指定される前に解決する。
* クリーチャーに、それを督励することで誘発する対象を取る誘発型能力がある場合に、その誘発型能力に適正な対象がなくても、あなたはそれを督励できる。
* カードの中には、あなたがクリーチャーを1体督励するたびに誘発する能力を持つものがある。これらの能力は、あなたが、そのクリーチャーやあなたがコントロールする他のクリーチャーを督励したときに誘発する。
* 何らかの効果によって許可されないかぎり、あなたはクリーチャーを督励できない。クリーチャーを「タップしてそのままにする」ような督励と類似の効果(たとえば《判断麻痺》の効果)は、そのクリーチャーを督励するわけではない。
* あなたの次のアンタップ・ステップ中に、督励されたクリーチャーがすでにアンタップされている(たとえば、それが警戒を持っていた、何らかの効果によってアンタップされたなどの)場合は、それがアンタップしないという督励の効果は何もせずに消滅する。
* あなたが、ターン終了時まで他のプレイヤーのクリーチャーのコントロールを得て、それを督励したなら、それはそのプレイヤーのアンタップ・ステップ中にアンタップする。
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新メカニズム:余波分割カード
余波を持つカードは分割カードだが、そこに新しいひねりが加えられている。まず、上半分は通常通りあなたの手札から唱えることができる。その後、下半分はあなたの墓地からのみ唱えられる。両方の半分を同じターンに唱える必要はないが、そうすれば有利になることが多いだろう。
《天導》
{1}{B}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受けるとともに破壊不能を得る。
//
《先導》
{3}{G}
ソーサリー
余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。)
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それをブロックできるクリーチャーはすべて、それをブロックする。
余波の公式ルールは以下の通り。
702.126. 余波/Aftermath
702.126a 余波はいくつかの分割カード(rule 708〔分割カード〕参照)に見られる能力である。これは3つの常在型能力を表す。「余波/Aftermath」は、「あなたはあなたの墓地からこの分割カードのこの半分を唱えてもよい。」と「墓地以外の領域からこの分割カードのこの半分を唱えることはできない。」と「この呪文が墓地から唱えられていたなら、それがスタックを離れるならいつでも、それを他の領域に置く代わりにそれを追放する。」を意味する。
* 余波を持つ分割カードは新しい枠を持つ。あなたの手札から唱えることができる半分は、あなたの手札から唱える他のカードと同じ向き、あなたの墓地から唱える半分は、従来の分割カードと同じ向きになっている。この枠は利便性のためであり、ルール上の意味はない。
* 分割カードはすべて、1枚のカードに2つのオモテがある。あなたは分割カードのあなたが唱える半分のみをスタックに置く。呪文がスタック上にある間は、カードのあなたが唱えなかった半分の特性は無視する。たとえば、何らかの効果によってあなたが緑の呪文を唱えられないとしても、あなたは《天導》を唱えることができる。
* 各分割カードは、単一のカード1枚である。たとえば、あなたが分割カードを捨てたなら、あなたはカードを1枚捨てたことになる。2枚ではない。何らかの効果が、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリーであるカードの枚数を見るなら、《天導+先導》で1枚分である。2枚分ではない。
* 各分割カードはそれぞれ名前を2つ持つ。効果によってあなたがカード名1つを選ぶなら、あなたはそれらの一方を選ぶことができるが、両方を選ぶことはできない。
* 分割カードの特性は、それがスタックにない間は、それの半分2つの組み合わせである。たとえば《天導+先導》は、緑でも黒でもあるカードであり、インスタント・カードでありソーサリー・カードでもある。それの点数で見たマナ・コストは6である。つまり、あなたの手札から点数で見たマナ・コストが2であるカードを唱えられるという効果により、《天導》を唱えることはできない。これは分割カードに関する以前のルールからの変更点である。
* あなたがあなたのターン中に余波を持つ分割カードの最初の半分を唱えたなら、それを解決した直後にはあなたが優先権を持つことになる。あなたは、あなたの墓地から余波を持つ半分を唱えることが適正なら、他のプレイヤーが何らかの処理を行う前に、そうすることができる。
* 他の何らかの効果により、あなたが墓地以外の領域から余波を持つ分割カードを唱えることができるとしても、あなたは余波を持つ半分を唱えることはできない。
* 他の何らかの効果により、あなたが墓地から余波を持つ分割カードを唱えることができるなら、あなたはどちらの半分を唱えてもよい。あなたが余波を持つ半分を唱えた場合は、それがスタックを離れるなら、あなたはそのカードを追放することになる。
* 墓地から唱えた余波を持つ呪文は、その後で必ず追放される。それが解決されたのか、打ち消されたのか、他の理由でスタックを離れたのかには関係ない。
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再録キーワード能力:サイクリング
アモンケットの修練者に戦いの心構えを聞けば、一様に「正しい武器を正しいタイミングで使用することだ。」と答えるだろう。マジックのゲームも同様である。正しいカードを正しいタイミングで使用する必要があるのだ。サイクリングは、それに役立つ起動型能力である。
《蓋世の誉れ》
{4}{R}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。蓋世の誉れはそれに7点のダメージを与える。
サイクリング{3}{R}({3}{R}, このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが蓋世の誉れをサイクリングしたとき、クリーチャー1体を対象とする。あなたは「蓋世の誉れはそれに2点のダメージを与える。」を選んでもよい。
* サイクリングを持つカードの中には、あなたがそれをサイクリングしたときに誘発する能力を持つものがある。あなたがカードを1枚サイクリングするたびに誘発する能力を持つカードもある。これらの誘発型能力は、サイクリングの能力によりあなたがカードを引く前に解決される。
* カードをサイクリングすることにより誘発する誘発型能力も、サイクリング能力自身も、呪文ではない。呪文に関係する効果(たとえば、《取り消し》の効果)は影響しない。
* カードに、サイクリングすることにより誘発する対象を取る誘発型能力がある場合に、それの適正な対象がなくても、それをサイクリングできる。サイクリング能力と誘発型能力は、別々な能力だからである。これはまた、いずれかの能力が打ち消された(たとえば《不許可》によって打ち消されたり、誘発型能力の対象が不適正な対象になったりなどの理由により)としても、他方の能力は解決されることを意味する。
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再録テーマ:-1/-1カウンター
ほとんどのセットではクリーチャーを強化する+1/+1カウンターを用いるが、『アモンケット』セットにはクリーチャーを弱化する-1/-1カウンターが登場する。このセットには、-1/-1カウンターを自分のクリーチャーの上に置いたときに有利に働くようなカードも存在する。
《媒介者の修練者》
{1}{G}
クリーチャー ― 人間・ドルイド
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媒介者の修練者が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それの上に-1/-1カウンターを3個置く。
{T}, 媒介者の修練者の上から-1/-1カウンターを1個取り除く:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
* クリーチャーの中には、戦場に出たときに誘発して、「あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし」、それの上に-1/-1カウンターを置くという能力を持つものがある。これらの能力は、そのクリーチャー自身を対象にできる。
* -1/-1カウンターが置かれているクリーチャーはタフネスが0以下になることがある。そのクリーチャーは、状況起因処理によりオーナーの墓地に置かれる。そのクリーチャーが破壊不能を持っていてもそうなる。
* -1/-1カウンターが置かれているクリーチャーはパワーが0以下になることがある。この場合には、それは戦闘でダメージを与えない。呪文や能力の効果により、そのクリーチャーのパワーが変わるなら、そのパワーの実際の負の値を計算に用いる。たとえば、-2/2のクリーチャーが+3/+3の修整を受けたなら、1/5のクリーチャーになる。
* 呪文や能力の効果により、クリーチャーのパワーに基づいて何か他のことを行う(たとえば、パワーに等しい枚数のカードを引く)ときに、それのパワーが0以下であったならなら、その効果は実際のパワーの代わりに0を使用する。
* パーマネント1つの上に+1/+1カウンター1個以上と-1/-1カウンター1個以上が置かれているなら、+1/+1カウンターと-1/-1カウンター1個ずつを組にして、それらの組をできるだけ多く取り除く。これは状況起因処理として行う。
* 何らかの効果によりクリーチャーのタフネスが増えていると、プレイヤーのクリンナップ・ステップ中にその効果が消滅したときに、そのクリーチャーの上に置かれている-1/-1カウンターによってそれのタフネスが0以下になることがある。この場合には、そのクリーチャーがオーナーの墓地に置かれ、プレイヤーがそのクリンナップ・ステップ中に優先権を得て呪文を唱えたり能力を起動したりできる(通常は、どのプレイヤーもクリンナップ・ステップ中に処理を行うことはできない)。その後、もう1つのクリンナップ・ステップが発生する。
* 効果の中には、どのプレイヤーがオブジェクトの上にカウンターを置くのかを見るものがある。《媒介者の修練者》の能力のように、ほとんどの呪文や能力は、暗黙の「あなた」として、それのコントローラーがカウンターを置くように指示する。カウンターが置かれた状態で戦場に出るオブジェクトは、それのコントローラーがその上にカウンターを置く。
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セットのテーマ:カードを捨てたときに誘発する能力
『アモンケット』セットには、あなたが他のカードを捨てることを見る能力を持つカードがある。それらの能力は、対戦相手があなたにカードを捨てさせたり、あなたが自らカードを捨てたりしたときに、あなたに恩恵を与える。
《ヘクマの歩哨》
{2}{U}
クリーチャー ― 人間・クレリック
2/3
あなたがカードを1枚サイクリングするか捨てるたび、ターン終了時まで、ヘクマの歩哨は+1/+1の修整を受ける。
* あなたがカードを1枚捨てるたびに誘発する能力は、あなたにカードを捨てる許可を与えるわけではない。あなたがカードを捨てることを指示したり許可したりする他の効果が必要になる。
* あなたがカードを1枚「サイクリングするか捨てる」たびに誘発する能力は、あなたがカードをサイクリングしたときに、1回のみ誘発する。「あなたがカードを1枚捨てるたび」という能力は、この能力と同一の機能である。サイクリングは明確化のために言及しているに過ぎない。
* プレイヤーが、手札の枚数が多すぎて自分のクリンナップ・ステップ中にカードを捨てるなら、そのカードを捨てたときに誘発する能力がすべて誘発する。この場合には、それらの誘発型能力がスタックに置かれ、プレイヤーがそのクリンナップ・ステップ中に優先権を得て呪文を唱えたり能力を起動したりできる(通常は、クリンナップ・ステップ中にはどのプレイヤーも処理を行うことはできない)。その後、もう1つのクリンナップ・ステップが発生する。
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セットのテーマ:砂漠
豊かで肥沃なナクタムンの街の住人は、ヘクマの魔法によりアモンケットの荒涼とした砂漠や無法の死者から守られている。一方で、造反者たちを待ち受けるのは追放と死である。
《陽焼けした砂漠》
土地 ― 砂漠
陽焼けした砂漠が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。これはそのプレイヤーに1点のダメージを与える。
{T}:あなたのマナ・プールに{C}を加える。
* 砂漠は土地の、特別な意味を持たないサブタイプである。土地に固有のマナ能力を与えるわけではない。他のカードが、どの土地が砂漠であるのかを見ることがある。
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サイクル:神々の碑
人々はヘクマと呼ばれる障壁により砂漠の恐怖から守られているが、それのみではない。ナクタムンの住人を最後の報賞へと導く神々によっても守られている。神々の碑は、あなたがクリーチャー・呪文を唱えるたびにちょっとした恩恵を与えてくれる。
《オケチラの碑》
{3}
伝説のアーティファクト
あなたが白のクリーチャー・呪文を唱えるためのコストは{1}少なくなる。
あなたがクリーチャー・呪文を1つ唱えるたび、警戒を持つ白の1/1の戦士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
* それぞれの碑には、特定の色のクリーチャー・呪文のコストを減らす能力と、あなたが何らかのクリーチャー・呪文を1つ唱えるたびに誘発する誘発型能力がある。後者が誘発するのは、その色のクリーチャー・呪文を唱えたときのみではない。
* 複数の色を持つクリーチャー・呪文は、それらそれぞれの色である。たとえば、《アン一門の勇者》は白のクリーチャーであり緑のクリーチャーでもある。《オケチラの碑》と《ロナスの碑》のどちらの恩恵をも受けられる。両方の恩恵を一度に受けることもできる。
* クリーチャー・呪文の総コストを決定するには、あなたが支払うマナ・コストか代替コストに追加コストを加え、その後コストの減少を適用する。クリーチャーの点数で見たマナ・コストは変更されない。それを唱えるための総コストには関係ない。
* それぞれの碑の誘発型能力は、クリーチャー・呪文が唱えられたときに誘発し、そのクリーチャー・呪文が解決されるより先に解決される。この能力は、そのクリーチャー・呪文が打ち消されたとしても解決される。
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サイクル:五神の試練
修練者は、蓋世の英雄が備えるべき5つの資質、すなわち結束、知識、活力、野望、激情を証明するために、5つの試練を受ける。試練を1つ突破するたびに、修練者たちはカルトーシュを1つ獲得する。これは、青く輝くラゾテプが埋め込まれた、王神の魔法を宿す護符である。
《結束の試練》
{2}{W}
エンチャント
結束の試練が戦場に出たとき、ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+2/+1の修整を受けるとともに警戒を得る。
カルトーシュが1つあなたのコントロール下で戦場に出たとき、結束の試練をオーナーの手札に戻す。
《結束のカルトーシュ》
{W}
エンチャント ― オーラ・カルトーシュ
エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)
結束のカルトーシュが戦場に出たとき、警戒を持つ白の1/1の戦士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
エンチャントされているクリーチャーは+1/+1の修整を受けるとともに先制攻撃を持つ。
* カルトーシュはエンチャントのサブタイプであり、特別な意味を持たない。他のカードが、どのエンチャントがカルトーシュであるのかを見ることがある。
* カルトーシュ・呪文が解決される前に対象としたクリーチャーが不適正な対象になったなら、この呪文は打ち消される。これは戦場に出ない。
* 各カルトーシュは「エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)」を持つオーラである。他のプレイヤーが、カルトーシュかエンチャントされているクリーチャーの(両方ではなく一方の)コントロールを得たなら、そのカルトーシュは不適正なパーマネントをエンチャントしていることになり、状況起因処理によってオーナーの墓地に置かれる。
* 各試練は、カルトーシュが1つあなたのコントロール下で戦場に出たときに、あなたの手札に戻る能力を持つ。この能力の解決時にその試練が戦場にある場合にのみ、それをオーナーの手札に戻す。
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